高専から就職を目指す皆さんが最初に取り組むのがエントリーシートの作成。
「エントリーシートなんてぶっちゃけ何書いていいか分からん」というのが正直な意見ではないでしょうか。
でも安心してください。
高専生の就活なんてほぼ推薦応募なので変なことを書かない限りエントリーシートで落とされることはありません。

高専時代にエントリーシートで落とされる人は一人もいませんでした!
ただ面接ではエントリーシートが使用されます。
面接官はエントリーシートの中から質問したり、エントリーシートの内容と整合性を確認したりもします
つまりエントリーシートは面接の合否を決める重要な書類になります。
この記事では就活中の高専生に向けてエントリーシートの書き方と注意点を解説します。


「大企業に就職したい!」という思いから、就職率100%を誇る高専(機械工学科)に入学しました。
機械工学科を選んだのは、単純に人気が高かったのと、父親の仕事が機械を操作する仕事で、憧れていたからかもしれません。
2013年に高専を卒業して、晴れて大手製造メーカーに就職。
「高専卒でも大卒に勝てる!」
これが進学を蹴ってまで今の会社を選んだ理由であり、高専OBから放たれた言葉でした。
社会人になっても猛勉強して、会社が推奨する国家資格をいくつも取りました。
その甲斐あり、これまでに5回の昇格試験を乗り越え、今では大卒と同じ出世のレールで日々奮闘しています。
27歳で結婚、29歳でマイホーム購入に加え第1子誕生、と毎日充実した人生を送っています。
エントリーシートとは?
まずエントリーシートとは就職したい企業に提出する書類の一つでESとも略されます。
自分の経歴や長所・短所などプロフィールや自己アピールする書類だと思ってください。
企業側はエントリーシートの内容を見てあなたがどんな人なのかざっくりと判断します。
企業によって異なりますが主な設問内容は次の通りです。
- 学歴
- 資格・免許
- 志望動機
- 自己PR
- 趣味・特技
- 学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)
- これまでの人生で一番苦労したこと
エントリーシートで採用の合否を判断する企業はないと思いますが、面接で使用する大事な書類です。
エントリーシート作成前にまずは自己分析をしよう!
エントリーシート作成前にまずは自己分析をしましょう。
エントリーシートを書いていると必ず「志望動機」や「自己PR」、「ガクチカ」の部分でペンが止まります。
まずは箇条書きでいいのでたくさん書き出してみましょう。
- インターンシップで〇〇した経験
- 企業説明会のOBの〇〇な話
- 勉強で苦労したことや学んだこと
- 部活で苦労したことや学んだこと
- バイトで苦労したことや学んだこと
- 長所が活かされた場面
- 短所が招いたミス
- ‥など
あなたが経験したエピソードも含めて書き出していくとオリジナリティが出てより良くなります。
自分自身で考えるのが難しいという方は、友達や家族、先生に聞いて客観的に分析してもらうのもオススメです。
「他人に聞くのは恥ずかしい!」という人は自己分析ツールを使ってヒントを得ましょう。
エントリーシートの書き方 3つ
エントリーシートの書き方は3つあります。
- 文章構成を使う
- シンプルに書く
- 具体的なエピソードを書く
文章構成を使う!
エントリーシートで書きたい内容がある程度決まってきたら、文章構成に落とし込んでみましょう。
次の文章構成に従って書くとストーリー性のある分かりやすい文章になりやすいです。
- 結論
- 背景
- 目標や課題
- 具体的な解決方法と結果
- 結果に役立った考え方や行動
- 学んだこと、将来活かしたいこと
特に文章を書くのが苦手な方は、途中から話が脱線したり、長々とした文章になって何を伝えたいのか分かりにくい文章になりがちです。
とりあえず文章構成に当てはめるだけなので、誰でも簡単に文章がつくれます。
シンプルに書く!
エントリーシートの文章はシンプルに書きましょう。
だらだら書いて文字数が多い文章は、読み手の企業側も大変です…
シンプルに書くメリットは3つ。
- 読み手の負担が減る
- 簡単な質問がきやすい
- 想定質問を考えやすい
伝えたいという気持ちが強すぎて、あれもこれも書こうとするのは逆効果です。
重要なことは面接官に「もっと知りたい!」と思わせることです。



エントリーシートはあくまでも面接の補助。
詳しい事は面接で聞いてもらいましょう!
エントリーシートは文字制限も決まっていて400文字以内というのが多いです。
400文字以内というのは思っている以上に少ないので、そもそもシンプルに書かないと収まりません。
具体的なエピソードを書く!
エントリーシートでは具体的なエピソードを入れてオリジナリティを出しましょう。
あなたが経験して感じたこと、学んだことは面接官の心に響きます。
「人に話せるエピソードなんてない!」という方がいるかもしれませんが、そんなのはみんな同じです。
部活で全国大会に行った、学校の〇〇委員会に入ってた、そんな強烈なエピソードは求めていません。
高専生なんて遊び半分で部活をして単位を落とさないために勉強する人がほとんどです。
下で紹介する例はたいしたエピソードではありませんが、そんな内容でももう少し詳しく聞きたくなります。
日本の世界遺産を巡る為にバイトでお金を稼いだ
中学時代に通ってた塾で高専受験を目指す学生に勉強を教えていた
レポート課題を効率化すべく自分専用のフォーマットを作った
どんなエピソードでも面接官は質問してくれます。
大事なのは面接官にしっかりイメージしてもらうこと、エピソードを通してあなた自身が何を感じたかということ。
5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)を意識して書くと面接官にもしっかり伝わります。
【例文】エントリーシートの書き方


エントリーシートの書き方を学んだところで参考までに例文を書きます。
上で紹介した3つの書き方を意識しています。
- 文章構成を使う
- シンプルに書く
- 具体的なエピソードを書く
例)あなたが学生時代に力を入れたことを400文字以内で書いてください。
高専3年次から始めた塾講師のアルバイトに力を入れています。
小学生の算数を担当しており課題は生徒たちに算数を好きになってもらうことです。
私自身、算数や数学が好きで高専にも入学できた実績から教える自信はありました。
小学生に合った言葉や数式で教えなければならず、算数に興味がない生徒には聞いてもらうだけでも一苦労でした。
私はテキストを持ち帰り一から学び直しました。
どの表現が面白く分かりやすいのか何度もテキストを読みました。図解をアレンジした授業や生徒とどっちが早く解けるか競争するなど試行錯誤しました。
その結果、私の生徒全員が算数の点数を伸ばしました。また何よりも「算数の授業が楽しい」と言ってくれる生徒も増えやりがいを感じました。
私はこの経験を通じて人に教える難しさを知り、教わる側の気持ちになることが一番重要だと学びました。
※例文で397文字です。
エントリーシート作成の注意点 3つ
エントリーシートを書いているときに注意するポイント3つを紹介します。
- キレイな字で書く
- 誤字脱字がないか確認する
- 適度に改行されているか
どれも簡単な注意点ですが、重要なことなので必ずチェックしましょう!
キレイな字で書く
エントリーシートはキレイな字で書きましょう。
「字がきれい」というだけで読みやすくなり、何より印象がとても良くなります。
手書きが苦手な人でも「ゆっくり丁寧に」を心掛けて書けば、それなりの字にはなります。
最近ではパソコンでの作成も選択できるようです。
どうしても手書きが苦手という方は、パソコンでの作成を選択しましょう。



私の頃は黒のボールペンで手書きというのが会社からの指示でした。
えんぴつで下書きしてボールペンで慎重に上書きしていたのを思い出します(笑)
誤字脱字はないか確認する
基本的なことですが、誤字脱字がないかは必ずチェックしましょう。
どんなに内容良くても、キレイな字でも、誤字脱字があるだけで全て台無しになります。
これは手書きでもパソコン入力でも同じです。
エントリーシートを書き終わったら何度も誤字脱字のチェックをしましょう。
もし誤字脱字を発見したら、えんぴつの場合は書き直し、ボールペンの場合は二重線で訂正しましょう。
分かりずらい文はないかチェック
読んでもよく分からない文章や何回も読まないと理解できないような文章には気を付けましょう。
一文を短くして、横文字や専門用語も多用しないように気を付けましょう。
書いた本人は気づきにくいので、家族や友人に見てもらうのが効果的です。
適度に改行されているか
改行が無い文章は読んでいて疲れます。
試しに先ほどの例文を改行無しで書いてみます。
高専3年次から始めた塾講師のアルバイトに力を入れています。小学生の算数を担当しており課題は生徒たちに算数を好きになってもらうことです。私自身、算数や数学が好きで高専にも入学できた実績から教える自信はありました。しかしいざ生徒に教えようとすると中学校や高校の知識が邪魔をするのです。小学生に合った言葉や数式で教えなければならず、算数に興味がない生徒には聞いてもらうだけでも一苦労でした。私はテキストを持ち帰り一から学び直しました。どの表現が面白く分かりやすいのか何度もテキストを読みました。図解をアレンジした授業や生徒とどっちが早く解けるか競争するなど試行錯誤しました。その結果、私の生徒全員が算数の点数を伸ばしました。また何よりも「算数の授業が楽しい」と言ってくれる生徒も増えやりがいを感じました。私はこの経験を通じて人に教える難しさを知り、教わる側の気持ちになることが一番重要だと学びました。
文字だらけの見た目になり読む気が失せます。
話の切り替わりは必ず改行を入れて読みやすい文章になるようにしましょう。
ただし改行の入れすぎは余白が無くなったりするのであくまでも適度に!
まとめ


エントリーシートは面接官に見てもらう書類です。
文章は分かりやすく簡潔に書いている方が面接官も読み疲れしません。
また「きれいな字で書く」、「誤字脱字が無い」、「適度な改行」が意識されていると高評価です。
高専生はエントリーシートで落とされることはありませんが、面接で使用され他の人と差を付ける重要な書類です。



エントリーシートを作成する過程で自己分析もできるので面接対策にもなります。
真面目に取り組めばきちんと評価してもらえるので、大変ですが頑張りましょう!
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