高専から大企業に入社したものの、正直辞めたくなってきた…
せっかく入った大企業、、、辞めたら後悔するかな…
大企業ならではのムダな会議、資料作成にもううんざり!
誰もが憧れる大企業で働いていても、「仕事を辞めたい…」と考えてしまうことはあります。
ムダと思える会議や資料作成、意識決定の遅さを見ては、イライラしたりうんざりしたりしますよね。
職場や上司に改善を訴えたり提案したりしても、大企業の複雑な組織体制ゆえになかなか変わらないのが現状です。
仲のいい同僚と「もう転職しようかな~」なんて愚痴を言い合うこともよくあります。
しかし、冷静になると、やはり大企業からはなかなか転職に踏み込めない理由があります。
そこで、この記事では、大企業で働くメリット・デメリットを私の経験をもとに紹介します。
私は10年以上前に高専の機械工学科を卒業して、大企業に入社しました。
10年以上の大企業勤務経験をもとにわかりやすく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
高専卒は大企業に入りやすい!
高専生であれば、大企業への就職も夢ではありません。
むしろ大企業に入社できる人の方が多いです。
しかも、高専のときの成績がトップクラスではなくても、大企業には入社できます。
私自身も高専生のときのクラス順位は40人中30位くらいで下位組でした。
私だけでなく就職組の同級生も、一度は耳にしたことがある有名企業に入社していきました。
高専生が大企業に入りやすい理由は2つあります。
- たくさんの企業から求人がある
- 学校推薦を受けられる
理由①たくさんの企業から求人がある
高専には、大企業から中小企業まで、多くの企業から求人が届きます。
私が学生の頃は、求人倍率は約20倍と言われていました。
1人の学生に対して20社以上の企業から求人(スカウト)があるということです。
だから正直行きたい企業は選び放題!
それはもう大企業を選ぶ高専生は多くなります。
「サントリーグループ」「NTT東日本グループ」「旭化成」など一度は名前を聞いたことがあるような大企業に入社する人ばかりです。
理由②学校推薦がある
高専生の就職方法は「学校推薦」と「自由応募」があり、8割以上が学校推薦を選びます。
学校推薦は、行きたい企業に対して、高専側が推薦状を出してくれるというものです。
企業側は「高専生が欲しい」と求人を出しているので、まず書類審査で落とされることはありません。
エントリーシートと面接のみ、といった比較的簡単な採用試験で大企業に入社できます。
さらに、学校推薦では採用試験にかかる交通費や宿泊費は、すべて企業側が負担してくれます。
学校推薦は、1社しか受けられませんが、かなりの高確率で内定を手に入れられる、最高のチャンスです。
ちなみに自由応募だと大卒と並んで採用試験を受けます。
書類審査を通過することはもちろん、筆記試験や複数回の面接など、試験の難易度は格段に高くなります。
大企業で働く3つのメリット|大企業を選ぶべき魅力
入社後、「大企業でも辞めたい」と思う人もいると思いますが、忘れてはいけない「大企業で働くメリット」を紹介します。
- 給料や賞与が高く福利厚生がたくさん
- 社会的信頼度が高い
- 大規模のプロジェクトに参加できる
メリット①給料や賞与が高く福利厚生がたくさん
大企業は、給料や賞与が高く、福利厚生がたくさんあり、大変充実しています。
一般的に、高専卒は大卒よりも初任給は低いですが、給料や賞与はどんどん上がっていきます。
入社3年目くらいまでは、安い給料で生活も大変だと思いますが、5年目以降になると一気に上がります。
さらに、勤務態度や仕事ぶりを評価されて昇格すると年収はうなぎ上り!
大企業で代表的な福利厚生を以下に記載しました。
- 住宅手当・家賃補助
- 通勤手当
- 食事補助
- 育児支援(社内の託児所の設置・子どもの学費補助など)
- 宿泊施設の割引制度
- 特別休暇(慶弔休暇・リフレッシュ休暇・ボランティア休暇など)
- 病気休暇
- 慶弔金(結婚祝い金・出産祝い金・就任/昇進祝金など)
- 財形貯蓄制度・拠出型企業年金
実際、働き始めてみると、こういった福利厚生が大変ありがたく感じます。
e-ラーニングやWeb講座などが無料で提供してくれるのが大企業のメリットだと感じています。さらに旅行や買い物など、社員割引が受けられるのも、ラッキーって感じです。
メリット②社会的信頼度が高い
大企業に入社すると、だれに就職先を聞かれても「〇〇企業で働いています」と堂々話せます。
「おっ、すごい!!!」なんて言われることも。
住宅や車のローン審査なんかは簡単に通ります。
「〇〇企業さんなら全く心配ありません」なんて言われます。
収入や職場のブランド力で金利も安くなるので、大企業ほど優遇されます。
メリット③大規模のプロジェクトに参加できる
大企業の社員になると、ニュースになるような大規模プロジェクトに参加できるチャンスもあります。
たとえば、新入社員でも数億単位のプロジェクトに参加できることも。
そのプロジェクトで貢献できると、さらにチャンスを与えてもらえます!
社内だけでなく外注業者の社長とも親しくなって接待を受けられることもありますよ。
私も新入社員の頃から数億の設備工事を任され、多くの請負業者様とゴルフや夜の街に…(笑)
大企業で働く3つのデメリット|大企業を辞めたい高専卒もいる
大企業で働くと大きなメリットがあるのですが、中には「大企業を辞めたい」という人もいるのが現実です。
なぜなら、大企業には以下のようなデメリットがあるからです。
- 年功序列で給料の差が出にくい
- 「仕事ができる」だけでは出世しない
- 転勤の可能性がある
デメリット①年功序列で給料の差が出にくい
大企業の給与基準は、ほとんどが年功序列です。
どんなに大きな成果を挙げてもすぐには給料アップに反映されません。
たとえ夜遅くまで残業して頑張って成果を挙げたとしても、評価が上がるだけですぐに給料が上がるわけではありません。
給料は、年齢や役職に左右され、良くも悪くも同期と給料はほとんど変わらないこともあるためです。
その結果、「働かないおじさん」が出てきます。
「ほとんど仕事していないのに、俺より給料がいい…」
なんだか納得できないこともあります。
デメリット②「仕事ができる」だけでは出世しない
意外に思われるかもしれませんが、「仕事ができる」だけでは出世できません。
昇進昇格制度は、社内の規則に則っています。
国家資格を取得したり、高い人事評価を得たり、社内規則に則っていなければ、出世することはできないのです。
そのため「国家資格を持っている=仕事ができる」とは限らず、国家資格は持ってなくても仕事がバリバリできる人もいます。
また、日頃の態度やコミュニケーションも出世には響きます。
実際に私の先輩で、仕事ができても上司や他部署との人間関係が悪く、普通なら昇格できる年齢でも昇格試験の案内すらなかったパターンもあります。
なんか納得できない気もしますが、ようは上司や先輩、他部署などいろんな人とうまくやれる人でなければ上には上がれないということですね…。
デメリット③転勤の可能性がある
大企業になると全国各地に拠点があるため、あちこちに転勤する可能性があります。
「絶対に都会に住みたい」という希望はまず叶わないと思ってもいいでしょう。
とくに高専卒のほとんどは、技術職で工場勤務になることが多いです。
都会にはほとんど工場はないですからね。
海沿いや山奥といった田舎へ転勤することだってあります。
ときには、海外転勤の可能性もあります。
マイホームを建てた人なんかは、単身赴任で家族と会えなくなるか、家を貸しに出すかで悩むことに…
私の同僚の中には、10年以上単身赴任という人もいます。
本人が望んでいることならいいですが、「早く帰りたい…」と嘆く人もいますね。
大企業を辞めて後悔しないために
大企業のデメリットが気になり、「辞めたい!」と思ったときは、本記事で挙げたメリット・デメリットを整理して納得のうえで退職することをおすすめします。
上司と喧嘩したから、怒りのまま退職届を叩きつける、なんてことをしてしまうと、きっと後悔することになるでしょう。
大企業に慣れ親しんでいると中小企業とのギャップに苦しむこともあるようです。
中小企業は事務作業など雑務も多く、覚えなければならない仕事が多いということも少なくありません。
その結果、本当にしたい業務の時間があまり取れないことも。
そもそも、給料や賞与は下がってしまうことがほとんどです。
特別やりたいことがない限りは、大企業の中でどう働くか考えてみるとよいのではないでしょうか。
大企業では「社内公募制度」といって部署異動を希望することもできます。「この部署の働き方や仕事内容は自分に合わない」と感じたらまずは「社内公募制度」を利用することをオススメします。
まとめ|仕事を辞めたい!でもまずは冷静に
本記事では、私の体験談に基づいて、大企業を辞めたい高専卒に知ってほしい大企業のメリット・デメリットを紹介しました。
まとめてみると以下の通りです。
<メリット>
- 給料や賞与が高く福利厚生がたくさん
- 社会的信頼度が高い
- 大規模のプロジェクトに参加できる
<デメリット>
- 年功序列で給料の差が出にくい
- 「仕事ができる」だけでは出世しない
- 転勤の可能性がある
ときには理不尽な目にあって「こんな会社、辞めてやる!」と感情的になることもあるかもしれません。
しかし、そういったときこそ冷静になって、大企業のメリット・デメリットを整理して、あなたの働き方を決めてくださいね。
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